GALLERIA

- REVIEW -

GeForce RTX 2070 Max-Q搭載のトランスポータブルゲーミング
「GALLERIA GCF2070GF-E」レビュー

GALLERIA GCF2070GF-E

ドスパラが販売する「GALLERIA GCF2070GF-E」は、スリムでコンパクトなボディーに本格的なゲーミング装備を搭載したゲーミングノートPCだ。

ゲーミングのパフォーマンスを大きく左右するGPUとしてNVIDIA GeForce RTX 2070 Max-Qを採用し、独自の放熱設計を導入することで、薄型ボディー、ハイパフォーマンス、そしてボディーが熱くならない快適なプレイフィールを実現しているのが大きな特徴だ。実機を試用する機会を得たので、性能や使い勝手をチェックしよう。

スリムベゼル採用のトランスポータブルなボディー

ボディーのサイズは、360(幅)×245(奥行き)×19~27(高さ) mm。15.6型の液晶ディスプレイ、高性能GPUを搭載したゲーミングノートPCとしてはかなりスリムでコンパクトで、ビジネス用のバッグにも違和感なく収まるようなサイズ感だ。

モバイルできるというほどではないが、室内で別の部屋に移動して使ったり、近くのカフェなどに持ち出して使うといった使い方ならば難なくできるトランスポータブルな製品となっている。

ディスプレイは画面のベゼルを切り詰めた狭額縁デザインを採用。ベゼル幅を実測してみたところ、左右で約7mm、上部で10mm弱だった。このスリムなベゼルは、ボディーのフットプリント削減とともに見た目の良さにも貢献している。金属の質感を生かした表面仕上げ、シンプルながら無駄のないシャープなフォルム、RGB LED演出と合わせて、ビジュアル的な魅力も大きい。

15.6型の液晶ディスプレイ、高性能GPUを搭載したゲーミングノートPCとしてはかなりスリムでコンパクトだ。ボディーのサイズは、360(幅)×245(奥行き)×19~27(高さ) mm
15.6型の液晶ディスプレイ、高性能GPUを搭載したゲーミングノートPCとしてはかなりスリムでコンパクトだ。ボディーのサイズは、360(幅)×245(奥行き)×19~27(高さ) mm
カラーはブラックで統一。天板は粗めのヘアライン加工で仕上げられている
カラーはブラックで統一。天板は粗めのヘアライン加工で仕上げられている
重量は公称値で約2.3kgとなっているが、評価機の実測では約2.1kg強とだいぶ軽かった
重量は公称値で約2.3kgとなっているが、評価機の実測では約2.1kg強とだいぶ軽かった

USB Type-C、フルサイズのSDメモリーカードスロットも

インターフェイスは豊富に備える。ディスプレイ出力は、HDMIとminiDisplayPortを2基装備。USBポートは、先進のUSB Type-C(USB 3.0)に加えて、Type-AのUSB 3.0を2基、USB 2.0を1基と合計で4基を搭載する。

また、最近の薄型モデルでは省略されがちなフルサイズのSDカードスロット(SDXC対応)、有線LAN端子も装備。液晶上部にはWebカメラも搭載しており、ゲーミングはもちろん、幅広い用途に対応できる内容となっている。

左側面。手前側からヘッドフォン出力、マイク入力、USB 2.0、有線LAN。通気口の奥にはセキュリティロック・ポートもある
左側面。手前側からヘッドフォン出力、マイク入力、USB 2.0、有線LAN。通気口の奥にはセキュリティロック・ポートもある
右側面。手前側から、USB 3.0が2基、SDメモリーカードスロット
右側面。手前側から、USB 3.0が2基、SDメモリーカードスロット
背面部。miniDisplayPort、HDMI、USB Type-C(USB 3.0)を搭載する
背面部。miniDisplayPort、HDMI、USB Type-C(USB 3.0)を搭載する
前面部に端子類はない。パワーランプとして機能するRGB LEDで光るライトバーがある
前面部に端子類はない。パワーランプとして機能するRGB LEDで光るライトバーがある

快適なゲーム体験ができるGeForce RTX 2070 Max-Q

スペック面での最大の注目点が、Max-Qデザインを採用したNVIDIA GeForce RTX 2070 Max-Qの搭載だ。

GeForce RTXシリーズでは、GPUのアーキテクチャを一新するとともに、レイトレーシング用のRTコア、AI処理用のTensorコアを統合。従来のゲームをより快適にプレイできるパフォーマンスに加えて、リアルタイムレイトレーシングやAIを活用した高画質技術「DLSS(Deep Learning Super-Sampling)」などこれまでにないグラフィックス表現のアドバンテージがある。

Max-Qデザインは、GPUの周波数に対する消費電力とパフォーマンスの上昇率に着目し、パフォーマンス上昇率が高い範囲内の周波数でのみ利用することで、高性能と省電力、低発熱を両立する技術。

本製品は、新設計の冷却システムを採用。ヒートパイプを活用してCPU/GPUの熱を2基のファンへ伝達し、従来の後方だけでなく側面へも排気することで放熱を効率化。これにより、コンパクトなボディーでありながら高いパフォーマンスを維持。さらに、ボディー底部やパームレストが熱くならない快適なプレイフィールを実現しているという。

GPUにはGeForce RTX 2070 Max-Qを搭載。電力効率を最適化しており、本製品のようなコンパクトなボディーでも高いゲーミングパフォーマンスを発揮できる
GPUにはGeForce RTX 2070 Max-Qを搭載。電力効率を最適化しており、本製品のようなコンパクトなボディーでも高いゲーミングパフォーマンスを発揮できる
底部。奥側は大きくカットされ、メッシュカバーを装着。フレッシュエアーを効率的に取り込めるようになっている
底部。奥側は大きくカットされ、メッシュカバーを装着。フレッシュエアーを効率的に取り込めるようになっている
底部のカバーを開けてみた。ネジの数は多いが、全部外せばすんなりと外れる。ヒートパイプが集まっている中央右よりがCPU、中央左よりがGPUと思われる
底部のカバーを開けてみた。ネジの数は多いが、全部外せばすんなりと外れる。ヒートパイプが集まっている中央右よりがCPU、中央左よりがGPUと思われる

6コア12スレッドのパワフルなCPUを搭載、高速ストレージを搭載

CPUには、Core i7-8750Hを採用している。高性能ノートPC向けの第8世代Coreプロセッサー(開発コードネーム=Coffee Lake-H)の代表的モデルで、現行ゲーミングノートPCでは定番的に搭載されているCPUだ。

この世代からCPUのコアが増えて6コア12スレッドになっており、前世代の定番(Core i7-7700HQ)と比べると大幅にパフォーマンスが底上げされている。

メモリはDDR4-2666を8GB、データストレージは、PCI Express(NVMe)接続の高速な256GB SSDと1TB HDDのデュアルドライブ構成を採用する。

ストレージが高速なほど、ゲームの起動やロード時間が短くなり快適になるが、空き容量を気にして使うのはストレスが溜まる。高速なPCI Express SSDだけで大容量を搭載しようと思うと相当に高コストになってしまうが、このようなセカンドストレージで容量を稼ぐデュアルストレージ構成ならばリーズナブルなコストで快適性能と余裕の容量を両立できる。

プレイ頻度が高いゲームはSSDのほうへ保存し、プレイ頻度が下がったゲームタイトルはHDDのほうへ移して使えば、常に快適に使えるだろう。

CPUには、Core i7-8750Hを採用。開発コードネーム「Coffee Lake-H」こと第8世代Coreプロセッサーの高性能ノートPC向けモデルで現行ゲーミングノートPCの定番。6コア12スレッドでパワフルなマルチスレッド性能をもつ
CPUには、Core i7-8750Hを採用。開発コードネーム「Coffee Lake-H」こと第8世代Coreプロセッサーの高性能ノートPC向けモデルで現行ゲーミングノートPCの定番。6コア12スレッドでパワフルなマルチスレッド性能をもつ
メモリソケットはSO-DIMMソケットが2基ある。標準では8GB(4GB×2)が搭載されている
メモリソケットはSO-DIMMソケットが2基ある。標準では8GB(4GB×2)が搭載されている
M.2 SSDと2.5インチのHDDを搭載するデュアルストレージ構成だ
M.2 SSDと2.5インチのHDDを搭載するデュアルストレージ構成だ

ノングレアの液晶ディスプレイは角度も自在に調整可能

液晶ディスプレイのサイズは15.6型、表示解像度は1920×1080ドットに対応する。ゲーミングノートPCとしては標準的な解像度だ。リフレッシュレートは144Hzの高リフレッシュレートに対応する。

表面はノングレア仕上げのため、照明や外光などが映り込みにくく、視認しやすい。液晶の配向方式は明記されていないが、上下左右とも視野角は広く、IPS系だと思われる。

液晶ディスプレイのサイズは15.6型、表示解像度は1920×1080ドット(フルHD)に対応する。視野角も広く、視認性は上々だ
液晶ディスプレイのサイズは15.6型、表示解像度は1920×1080ドット(フルHD)に対応する。視野角も広く、視認性は上々だ
VESA DisplayHDR Compliance Testsのパネルレポート。最大輝度270nit、sRGB比約98.8%と色域も十分だ
VESA DisplayHDR Compliance Testsのパネルレポート。最大輝度270nit、sRGB比約98.8%と色域も十分だ

RGB LEDで鮮やかに光る光学式スイッチキーボード

テンキー付きのキーボードを搭載。主要キーのキーピッチは実測で縦横とも約18.5mmを確保している。レギュラーキーの右端近くでやや変則的な配置があるが、EnterキーやBackSpaceキーなどは大きく確保されていて、特にミスタイプしやすい感覚はない。

光学式スイッチを採用し、メカニカル式のような打鍵感と光学式センサーによる超高耐久使用を両立しているという。カチカチと音がすることもあって、実際にタイピングしてみてもメカニカル式に近い感覚があり、予備知識なしでさわるとメカニカル式だと思うかもしれない。

RGB LEDバックライトを搭載しており、付属のユーティリティで発光カラーやパターンを選ぶことができる。WASDキーとカーソルキーだけを光らせて強調表示することもできる。

テンキー付きのキーボードを搭載。光学式スイッチを採用し、メカニカル式のような打鍵感と光学式センサーによる超高耐久使用を両立しているという
テンキー付きのキーボードを搭載。光学式スイッチを採用し、メカニカル式のような打鍵感と光学式センサーによる超高耐久使用を両立しているという
RGB LEDで光る
RGB LEDで光る
RGB LEDは、標準で導入されているユーティリティで行える
RGB LEDは、標準で導入されているユーティリティで行える

ベンチマークテストで検証

GeForce RTX 2070 Max-Qのベンチマークテストのスコアを掲載する。参考として、GPUにGeForce RTX 2060を搭載した「GALLERIA GCF2060RGF」、GPUにGeForce GTX1060を搭載した「GALLERIA GCF1060GF」のスコアも参考として掲載する。今回GALLERIA GCF2070GF-Eのみ、試作機のため、SSDがSerial ATA接続となっている。

まずは基本的な性能から見よう。CGレンダリングを行ってCPUの基本性能を見るCINEBENCH R15のCPUスコアでは1263と、Core i7-8750Hとしては非常に良いスコアをマークしている。理由は不明だが、少なくともしっかりCPU性能を引き出すことができているとはいえるだろう。

PCMark 10 Extendedは、実際にアプリを使ってPCの用途をひととおりシミュレートするテストだ。アプリの起動やWebブラウズ、ビデオチャットなどを行う「Essentials」、表計算などオフィスアプリの処理をする「Productivity」、動画エンコードやCGレンダリングなどを含む「Digital Content Creation」に加えて3D Mark/Fire Strike相当の3D描画テストを行う「Gaming」と4種類のテストを実行する。

GALLERIA GCF2070GF-Eは、EssentialsとProductivityで他の2台より少し低いが、これはSSDによるものだろう。3D描画中心のGamingのスコアは逆に良く、格上のGPUを搭載しているだけのことはある。

CINEBENCH R15のスコア
CINEBENCH R15のスコア
CINEBENCH R15の性能比較
CINEBENCH R15の性能比較
PCMark 10 Extendedのスコア
PCMark 10 Extendedのスコア
PCMark 10 Extendedの性能比較
PCMark 10 Extendedの性能比較

3DMarkのスコア

3D描画性能を測定する3DMarkのスコアを見よう。Fire StrikeはDirectX 11ベースのもっとも基本となるテストで、スコアは15000を少し超える程度。Max-QではないGeForce RTX 2060搭載機より少し上だが、Graphicsスコアの差は5%だ。ただ、GeForce GTX 1060搭載機よりは明らかに良いスコアで、Graphicsで42%の差をつけている。

DirectX 12ベースのTime Spyでは少し差が開き、Graphicsで8%ほどGeForce RTX 2060搭載機よりスコアが良い。GeForce GTX 1060搭載機に対しては、74%と決定的な差だ。リアルタイムレイトレーシング技術であるDirectX Raytracing(DXR)に対応したPort RoyalではGeForce RTX 2060搭載機との差がさらに開き、13.3%になる。

3DMark/Fire Strikeのスコア
3DMark/Fire Strikeのスコア
3DMark/Fire Strikeのスコア比較
3DMark/Fire Strikeのスコア比較
3DMark/Time Spyのスコア
3DMark/Time Spyのスコア
3DMark/Time Spyのスコア比較
3DMark/Time Spyのスコア比較
3DMark/Port Royalのスコア
3DMark/Port Royalのスコア
3DMark/Port Royalのスコア比較
3DMark/Port Royalのスコア比較

消費電力と温度

消費電力と温度を見よう。消費電力の中負荷時はHuluでの海外ドラマ10分視聴時(高品質)、高負荷時1は3DMark Fire Strike Stress Test時、高負荷時2は、ゲームソフトベンチマークの標準品質設定時、いずれも最大の消費電力を記録。GeForce RTX 2060搭載機と比べるとアイドル時でやや高め、高負荷時でやや低めだ。

温度は、3D Mark Time Spy Stress Testを利用。20回ループさせて、HWiNFO 64でCPU温度とGPU温度の最大を計測した。計測時の室温は20℃だ。GeForce RTX 2060搭載機だけ少し低い傾向が出ている。

3D Mark Time Spy Stress Test開始から約13分経過した段階で撮影したサーモグラフィも掲載する。表面温度は優秀。キーボード奥のほうで50℃近くになる部分があるものの、ゲーム中に手がよく振れるWASDキー周辺やカーソルキー周辺と左右パームレストは40℃以下、だいたいの部分で30℃台半ばの温度を保っている。

表面計測後すぐに裏返して撮影した裏面のサーモグラフィは、吸気口付近が60℃を超える温度となっている。

吸気をしっかり行うためにはここのスペースが重要であることもあり、ヒザの上で使う場合に高負荷をかけることはオススメしないが、もし使う場合は中央部は避けて使ったほうがよいだろう。

消費電力比較。中負荷時はHuluでの海外ドラマ10分視聴時(高品質)、高負荷時1は3DMark Fire Strike Stress Test時、高負荷時2は、ゲームソフトベンチマークの標準品質設定時
消費電力比較。中負荷時はHuluでの海外ドラマ10分視聴時(高品質)、高負荷時1は3DMark Fire Strike Stress Test時、高負荷時2は、ゲームソフトベンチマークの標準品質設定時
温度比較。3DMark Time Spy Stress Test(20回ループ)実行中の最大温度
温度比較。3DMark Time Spy Stress Test(20回ループ)実行中の最大温度
3DMark Time Spy Stress Test開始から約13分経過した段階で撮影したサーモグラフィ。最高では50℃近くになるが、よく手が触れる部分は30℃台の温度だ
3DMark Time Spy Stress Test開始から約13分経過した段階で撮影したサーモグラフィ。最高では50℃近くになるが、よく手が触れる部分は30℃台の温度だ
上記表面撮影後に撮影した裏面のサーモグラフィ。中央部の吸気口付近は60℃を超える温度となっている
上記表面撮影後に撮影した裏面のサーモグラフィ。中央部の吸気口付近は60℃を超える温度となっている

高バランスのトランスポータブルゲーミングノートPC

ベンチマークテストの結果を見ると、GeForce RTX 2070 Max-Qの性能は、GeForce RTX 2070よりは、GeForce RTX 2060に近い。GeForce RTX 2060に対しては確実に上を行っているのだが、GeForce RTX 2070のイメージで見ると少し物足りないかもしれない。

もっとも、GeForce RTX 2060が優秀すぎるから目立たないだけで前世代のGeForce GTX 1060搭載機と比べるとアドバンテージは大きい。スリムでコンパクトなボディーでこれだけの性能を発揮し、さらに表面温度も抑えられていることを考えると、GALLERIA GCF2070GF-EのゲーミングノートPCとしての魅力は非常に高い。

液晶ディスプレイやキーボードの品質も良く、インターフェイスも豊富で汎用用途にも使いやすい。スリムでハイパフォーマンスな製品にありがちな扱いにくさは皆無で、フォームファクター、パフォーマンス、使い勝手のバランスがよくとれた良製品といえるだろう。

Reported by 鈴木雅暢

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